６月１８日

居酒屋のカウンター席で食事をしていると、隣のおじさんが刺身盛りをがっつり残して店を出ていった。
そして数分後、若い店員がそれを下げにきたのだが、その際「もったいない」と確かに呟いた。
だから僕はすぐさま「そうだよね、もったいないよね」と話しかけた。
この店員の純朴な思いを無駄にしてはいけないと思った。
そこで「この刺身貰っていい？」と聞くと「もちろんいいっすよ」と喜ばしそうに刺身を譲ってくれたのだが、実際は良い訳がない。
飲食店の残し物は、特に刺身は絶対に廃棄しろと言われている筈だ。
大人は子供に食べ物を粗末にしてはいけないと教えるものだが、大人は仕事だからの大義名分があると当然の様にそれを破棄する。
この若者もその矛盾に納得がいかなかったのだろう。
明らかに後ろで上司がその行為を見ていたから、あとで彼は怒られるのだろうが、その気持ちは忘れないで欲しい。
刺身は美味しかったです。