4月6日

先輩芸人と共に、代々木公園花見ネタ行脚その２に挑む。
４時間にも及ぶマラソン行脚は、過去に類をみない程の激しさをほこった。
20ネタはやっただろうか。
量もさることながら、内容も激しくなっていて、前回よりも治安が悪化しているのか、かなりのチンピラもどきに絡まれた。
やや暴力的なのもあり、勘弁して欲しい事この上ない。
開放感が明らかに違う為、女性とも写真を撮る機会が多く、嬉しい思い出も多かったのだが。

今回も最も関心させられたのは、やはり外国の方々だった。
彼らは本当に真っ直ぐだ。
日本人は集中して真剣に見る事があまりないが、外国の方は決して目をそらさないし、むしろ我々以上の集中力でこちらを見ているのに驚かされる。
かと言って、何かを分析している訳でもなく、ただフラットに思い思いに楽しんでいる。
日本人に多い、からかってやろうという作意もあろう筈がない。
その純粋さには、こちらの心も救われる。

しかし、最近ふと思うのは、彼らが実は特別に純粋なのではなく、日本人が歪み過ぎているのではないかという事だ。
日本人には、人を従属させないと気が済まない人間が本当に多い。
それは結果、己の不遇と心の狭さを呼んでいるだけだと思うのだが。
もしかしたら、日本特有のデフレ社会も、人が人をつつきあって、社会そのものが萎縮してしまった結果なのかと、そんな気すらしてしまう。

とは言いつつも、そんな彼らから投げ銭を掻き集め、生活の足しにしているのは僕だった。
集まった金額、実に4000円。
二人で分けあい一人頭2000円を稼ぐ。
これでピッタリ先日借りた2000円を返す事が出来る。
何だかんだで、お金を貸してくれた彼に会うのが楽しみだ。